―サンクリュアリ―



何時もの様にパトロールを終えたブラッカー、ラスター、ブレイバーがシャトルに帰還してきた
それを出迎える為に出入り口まで赴いたは…ブレイバーのバイザーの下から頬に伝う水の筋を見て取った






………いやいやいやいやおかしいでしょ
可愛い可愛い末っ子が、殿で泣いてんのにガン無視で雑談とかおかしいでしょお兄ちゃん達
いやむしろブレイバーが泣いてんのは日常茶飯で、今更取り沙汰する必要も無いって事?
…有り得無ぇよブレイバーが泣いてたとこなんて今の今まで見た事無ぇよ何言っちゃってんの自分何戯けてんのアホなの死ぬの?!







余りの衝撃で3人にお帰りなさいを言う事も忘れた挙句、我に返ったのは3人の背中が随分小さくなってからだった




「ね…ね!ブレイバー!」
「ああただいま。何だかボーっとしてたけど、大丈夫かい?」

漸く追いついた相手から逆に心配されてしまったは、一瞬どもりながらもさり気無く相手の表情を観察する
バイザーに顔半分覆われている為分かり難いが、少なくとも打ち沈んだ声では無い

「あの、あのさ…」

歩みを止めるブレイバーは上手くきり出せないを見つめた

「あの、ね?…な………悩みとか有ったらさ、私で良ければさ、相談…乗るよ?」
「…悩み?」
「だ、だってブレイバーが……」

再び口ごもる。こういう時、彼は決して相手を急かさずじっと待ってくれる




「………泣いてたから…」



漸く搾り出されたか細い声に、ブレイバーの口が開きかけて、何時もの柔らかい笑みを浮かべた
すぃと身を屈め、筋が頬に残るその顔でに笑いかける

「ずっと一緒にいるのに、がキスの一つもしてくれないのが悲しくてね」
「っっっっっっっ!!!!!」

ブレイバーの言葉に、音がしそうな程に一瞬で顔を真っ赤に染めたは俯いてしまう



「嘘だよ。センサーの結露した水滴が伝い落ちてしまったんだろうね」
「〜〜〜〜〜もー!!バカ!本気で心配した私がバカだったわ!!ブレイバーなんてもう知らない!!!!!」

少し見え難かったからなぁと、笑いながらバイザーの下をこする仕草を見せるブレイバーに、からかわれたと分かったの怒りが爆発した
ソーサーごと踵を返したを、ブレイバーの手があっという間に捕まえる。何時も思うがトランスフォーマーの間合いの広さは反則過ぎる


「心配してくれたんだね。有難う、君は優しい子だ」

そのまま私は、ブレイバーの優しい声と金属の胸に抱かれてしまう

「そんな君を怒らせてごめん。でもね、にキスして欲しいと思う事は…本当にあるんだよ。しょっちゅうな話さ」

何でこんなタイミングでそんな事を言うのか…そんな声で、そんな表情で言われたら、何も言えなくなってしまう


「瞬きをする度に綺麗になっていく君に…もうずっと以前から…」





その後の言葉は聞きたくなかったというか、聞く勇気が無かったというか




ブレイバーの言葉を聞く事よりも ブレイバーの口を塞いでやる事の方が 私には勇気が要らなかった様だ













オマケ

「ブレイバーさーん、シャトルベース内恋愛はご遠慮くださーい」
「くださーい」
「くらさーい」
「仲間内で用を足してるレスキューズには、大人の恋は難しいかな?」
「がは!」
「でべら!!」
「ぐばぁ!!」
「〜〜〜!!お前ら全員センサー類潰れろ!!!!!!」