は普段俺とデータ仮想、比較、検証、そして情報収集をしている


それは例えば我々の体から発せられる放射能が人体にどれだけ有害であるか
それは例えば地球上のどの物質がオートボッツの兵器の材質として有用なのか
それは例えばキューブを失ってしまった我々の活動限界時間があとどれだけ残されているかなど


全く必要性の無い物からそれなりに必要な物まで、様々な事を俺との二人で日々こなしていた
俺もも余り喋る方じゃないから、必然的に部屋の中の音といえば最低限の会話とコンソールのキーを叩く音位しかしない
偶に来るツインズやエップスはこの部屋の雰囲気を「息が詰まりそうだ」と言って顔を顰めるが、少なくとも俺は満喫している
だって他人に殆ど干渉される事もなく自分の好きな事に打ち込めるんだぜ?最高だろ?




―ばれない様に連れ出すから―




先刻からがずっと傍の窓を気にしている
確かに僅かに開いた隙間から冷風が漏れ入ってきてデスク上の資料の端をピラピラとめくっていくのは気になる
気になるなら閉めればいいのにとは思うが、見ているとそれが気になっている訳ではないようだ
部屋の外ではクリスマスとか言う何かを祝う祭が賑している様だが、この空間には全く無縁な物
何時もは間断なく動くの指が、そぞろな意識を表すように動いたり止まったり、また動いたりを繰り返して全く作業が進んでいない
今着手している検証の提出期限は今夜だと言うのに、こんな調子で間に合うんだろうか
そう思いながら排気をすると、窓の外にちらりと赤い光、そして妙に鋭利な銀色の何かが見えた


あの特徴のある駆動音で分かる、窓の外に居るのはサイドスワイプだ


途端にが音を立てて立ち上がり、次いで俺の顔を困惑したように見てくる

「あ…あの、ジョル…ト……」


お、の方から声を掛けてくるとは珍しいな


「いま…今やってる処理の期限って今夜、だよね…。でも、あの…私……」


あー、そう言う事か


「後は俺がやるから、行ってきな」

瞬間の顔が、驚きで一杯になった

「え…でも…」

「今日は人間にとって特別な日なんだろ?」

「う、うん…クリスマス…」

「そんな日に仕事しろなんて、ラチェットのおっさんみたいな事はいわねえよ」


正直あんな役立たず状態で部屋に居られた方が、俺にとっては邪魔だから居ない方が有り難い


「ジョルト…ありがと…」


あーあーこっちは自分の都合で追い出すってのにそんな潤んだ目で見るなよ可愛いなこいつ
こんな表情独り占めかよ、あの野郎やっぱムカつくからこのまま俺が浚ってっちまおうか


考えては見たが本当にそんな事して司令官達に怒られるのは御免なので、とっとと送り出してしまおうと窓を開けてやる


……顔見るとやっぱムカつくなサイドスワイプの野郎


「ごめんねジョルト…行ってきます」

か細い声で呟いて、そのボリュームに反比例した笑顔を残しては窓の外で待ってたサイドスワイプの腕の中に飛び込んでいった
見せ付けてくれやがって等と思いつつ、こういう時人間の言葉で何て言うんだっけなとメモリを探る




「Bon Voyage」




ああ違うな




が姿を消していった窓に向かって小さく手を振る




「楽しんでおいで My goddess」





帰って来た時、君が笑顔でいる事が一番の土産だよ









オマケ

「ごめんねサイドスワイプ、ばれない様に連れ出すから窓は開けておけって言われたけど…ジョルトに丸バレだった」

「マジかよ!!!」





ジョルトはヒロインが好きなのか邪魔なのか、自分でも良く分かりませんorz
でも確かなのは、スワイプとは仲悪い あとラチェットの弟子ではない派です
2009年 クリスマスシリーズ第四弾